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株式日記と経済展望 日本語は、感受性と理解力と創造性を育てる言語として、将来の世界共通語になる可能性があります [政治]

株式日記と経済展望 日本語は、感受性と理解力と創造性を育てる言語として、将来の世界共通語になる可能性があります
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/e0031d0a466b84bfe9b803dce2ccd63e より

自動翻訳を可能にする時代に、日本語は、感受性と理解力と創造性を育てる言語として、将来の世界共通語になる可能性があります

世界共通語となる可能性を持った日本語 2010年7月7日 森川林
 日本語という言語には、他の言語には見られない特徴があります。

 第一は、外界を人間化してとらえる母音言語という特徴です。日本語では、自然の音を左脳の言語脳で把握します。「雨がザーザー降っている」「セミがミンミン鳴いている」という表現です。音だけでなく、様子についても、「雲がふんわり浮かんでいる」「太陽がぽかぽか照っている」と様態を母音で表します。

 母音を人間世界の音、子音を非人間世界の音とすると、自然の音も含めてすべて母音の含まれる音で表す日本語は、自然そのものを人間的なものとして受け入れる言語だと言えます。日本文化におけるアニミズムは、この言語における自然の人間化と密接な関係を持っています。

 この外界を人間世界と同じようなものとして受け入れる発想から、自然に対する繊細な観察眼が生まれました。日本人は、自然を、人間が征服すべき単なる外界の素材と考えるのではなく、人間に協力してくれる意志を持つ仲間のように考えます。例えば、針供養は、針を道具としてではなく、仕事の協力者として見る発想から生まれました。

 自然や道具に対するこの人間化した見方が、自然や機械と対話する日本文化を生み出しました。日本の工業製品の品質が優れているのは、人間と製品の間に、人間どうしの間に見られるような対話があるからです。その対話の土台となっているものが、日本語の母音性から来るアニミズム的な発想だと思います。

 第ニは、表意文字と表音文字を組み合わせて視覚的な理解を促す漢字かな混じり文という特徴です。日本語における漢字とかなは、脳の異なる部位で処理されています。漢字は、絵と同じようなものとして認識されているので、日本語の文章を読むと、文字が視覚的な映像を伴って処理されます。このため、漢字かな混じり文は、一目で全体を理解しやすいという特徴を持っています。

 アルファベットのような表音文字の場合でも、文章を読む量が増えてくるにつれて、単語という文字の塊を一種の図形のように認識するようになるようです。しかし、図形化の度合いは、もともと表意文字である漢字の方が優れているので、日本語は西欧のアルファベット言語よりも、物事を理解する手段として有利な言語なのです。

 また、漢字が主に名詞として概念を表すのに対して、ひらがなは主に概念と概念をつなぐ媒介としての役割を果たします。中国語が語順によって概念と概念の間にある関係を表すのに対して、日本語は語順ではなく、漢字と漢字の間にひらがなをはさむことによって概念相互の関係を表します。ひらがなが介在することによって、概念を表す漢字の組み合わせ方が自由になるというところに、日本語の発想の豊かさがあります。

 日本語は、表意文字の部分で理解力を高め、表音文字の部分で創造性を高めるという不思議な特徴を持った言語なのです。

 第三は、助詞や助動詞という語尾のニュアンスで微妙な差異を表現する膠着言語という特徴です。英語や中国語と異なり、日本語は、文の最後まで聞かないと、その文を正しく理解できません。例えば、「私は、明日、学校に行く……」まで聞いても、そのあと、「行くでしょう」か、「行くかもしれません」か、「行く気はありません」か、どのように続くか判断できません。

 そのため、日本語は、話し言葉でなかなか句点をつけずに、いつまでも続くような形をとりがちです。「その件については、前向きに善処したいと、このように考えているわけである、と言いたいところですが、やはり、何と申しましても……」というような言い方になると、聞き手は最後まで気を緩めることができません。

 この膠着語における文末の微妙さが、日本文化における微妙な差異に対する関心を生み出しました。そのため、話し言葉では、文末は、しばしばぼかされる形で微妙な雰囲気を相手の受け取り方にゆだねます。「この間は、どうも……」「はい、おかげさまで……」「ちょっと、そこまで……」などという言い方です。

 話し言葉の特徴は、書き言葉にも表れます。書き言葉では、文末をぼかす形がとれないので、言い切らない表現が多様されます。「そうである。」という断定ではなく、「そうであろう。」「そうだと思われる。」「そうだと言える。」「そうだと言いたい。」などという表現です。また、ニュアンスを表すための顔文字や「(汗)」「(笑)」などが多用されるのも、相手の微妙な受け取り方を前提にして文章を書くという日本語の特徴です。

 膠着語は、微妙な差異を生み出せるために、互いに相手の受け取り方に気をつかうという配慮の文化を生み出したと言えます。

 20世紀の世界言語は英語でした。それは、世界共通の言語としてコミュニケーションのツールに役立つ特徴を備えていたからです。

 しかし、今後は人工知能の発達によって、言語は次第に自動翻訳が可能な表現手段になってきます。

 世界に何千もの言語があることを考えると、個人が学習によってそれらの言語に精通することは不可能です。英語が世界の共通語になったのは、言語の習得に時間がかかることから、言わば消去法として選ばれたという事情があります。

 人工知能が世界中の言語の自動翻訳を可能にする時代に、言語に求められる役割は、もはや世界の人々とのコミュニケーションではありません。新しい時代の言語の役割は、コミュニケーションのツールではなく、理解や認識や思考のツールとしての役割です。

 しかし、言語が認識のツールになるためには、その言語が個人の母語になっている必要があります。コミュニケーションのツールであれば、後天的に習得することが可能でした。しかし、ある言語が認識のツールとなるためには、その言語が母語として血肉化されている必要があります。また、バイリンガルの教育法が開発され整備されれば、母語は複数であることも可能です。

 こう考えると、日本語は、感受性と理解力と創造性を育てる言語として、将来の世界共通語になる可能性があります。しかし、このことは、まだ日本人以外には、ほとんどの国の人が気づいていないと思います。

(私のコメント)
AIは膨大なデーターを保存して検索する能力が有り、それでプロの棋士にも勝てるようになりました。だから言語などのデーターベースを保存して検索できるようにすれば、AIは言語を自分でマスターしていくようになる。そのことによってAIによる翻訳能力も飛躍的に向上していくようになる。

今までは人間が通訳していましたが、どんな通訳の達人でも80%くらいしか十分な意味を伝えられなかった。しかしこのような分野はコンピューターの方が得意であり、現在でもスマホで観光旅行程度の通訳はできるようになった。PCでも翻訳能力は飛躍的に向上してきており、いずれは翻訳家という職業はなくなるだろう。

問題は日本人なら正しい日本語が使えるかどうかであり、滅茶苦茶な日本語ではAIでも翻訳しようがない。何を言いたいのか意味不明な日本語も翻訳のしようがないわけであり、分かり易い論理的な日本語を話したり書いたりしなければ翻訳のしようがない。テレビを見ていてもプロのアナウンサーが主語を省略したニュースを読み上げていることがある。

わざと主語を省略しておけば摩擦を避けられるという配慮があるからだろうか。「~が求められます」と言っても、省略された主語が国民か政治家では意味が逆になる。また語尾を曖昧にしておけばどうにでも取れる文章にもなるし、結局は何を言っているのかわからない日本語になる。主語もなければ語尾も曖昧では翻訳のしようがないだろう。

日本人同士ならそれでも意味は通ずることが多いのですが、外国人に分かるように伝えるには外国語に翻訳しやすい日本語を使わなければならない。日米貿易摩擦でも佐藤首相は「前向きに善処いたします」と言っても、アメリカの大統領にはその意味が伝わらなかった。日本人同士ならわかる言葉でも、そのまま英語に翻訳できるわけではない。あるブログにこのような記事があった。

機械翻訳時代に必要な最低限の英語力は? 8月7日 A Successful Failure 先日、来日外国人にも有名という店に入ると、次のような注意文が店内のトイレのドアに掲載されていることに気がついた。

お客様へ お願い
ご注文されていないお客様のトイレの使用固くお断りします。
無断使用の場合、罰金1000円頂きます。

To the customer
I decline the use of the restroom of the visitor whom it is not ordered from.
When I use it without permission, I charge a fine.
\1000

十中八九翻訳ソフトに放り込んでそのまま掲載したものだろうが、実にひどい英語だ。無理やり日本語に訳すと次のようになるだろうか。

お客様へ
私はトイレを注文されていないお客様によるトイレの利用をご辞退致します。 許可なしに私がトイレを利用した場合、私は罰金を請求します。 1000円。

itの指すものが不明だが、トイレぐらいしか該当しそうなものがない。この店はトイレを売っているのか。そしてなぜか店員がトイレを使うと罰金が請求される。はっきり言ってカオスだ。

さて、この注意文は英語話者に通じるだろうか。トイレの扉に貼ってあるというシチュエーションを考慮すれば言わんとすることは推測可能かもしれない。そうであれば、この掲示は最低限の役割を果たしたことになる。

ただ、この英語がどうしようもなく間違っていることもまた事実だ。正直言って、これが酷いということがわからないようでは困る。中学英語の範囲でその判断はできるはずだが、大学生でも半分もできないのではないか。

機械翻訳サービスが一般化し、誰でも翻訳をすることが可能になった。しかし、その精度はまだ十分とは言えず、人手によるチェック、修正が欠かせない。機械翻訳時代における、必要最低限の英語力は、翻訳サービスが出力する英語の正否を判断し、正しい翻訳を導くためのコンテキストを含む日本語を入力する能力になるのだろう。学校で翻訳サービスの上手い使い方のレクチャをするべきかもしれない。

深層学習を導入したGoogle翻訳の精度は近年目まぐるしく向上し、英語ができる人でも下訳にGoogle翻訳を利用している人は多い。最近リリースされたみらい翻訳はTOEIC900点程度のスコアをもつビジネスマンと同程度の翻訳を実現したとしている。数年前まで機械翻訳は使わないほうがマシというレベルだったが、全く状況が変わった。

このまま精度の向上が続けば、いずれ全く英語がわからなくてもそれなりに正しい英語を出力してくれるようになるだろう。間もなく機械翻訳の活用はビジネスにおいて必須となる。ただ今のところは人間に英語力が必要だ。まだ。

(私のコメント))
主語を省略するからとんでもない翻訳英語になりますが、AIによる翻訳が常用されるような時代になれば、翻訳しやすい日本語を使う必要が出てきます。そのためには多少くどい日本語になりますが、主語述語の関係のはっきりした日本語を使う必要がある。

現在では英語が国際的な公用語として使われていますが、英語を社内の公用語とする日本企業も出てきました。しかしAIによる機械翻訳が本格化してくれば何語を公用語とする必要も無くなってくるのではないだろうか。むしろ話の内容が大切であり、意味不明な話や文章では相手に意味が伝わらない。

スマホが普及した現代では、電話で話すよりもメールで伝えることが多くなりましたが、日本語なら漢字という表意文字で伝えるから見ただけで意味が伝わるが、英語などの場合はアルファベットの行列であり表音文字だから、一旦読み上げないと意味がわからない。漢字なら一文字で伝わることも英語だと数文字が必要だ。

アメリカやイギリスには多くの留学生が大学などで学んでいますが、当然英語をマスターしなければ高等教育が受けられない。しかしいくら英語をマスターしたとしても、専門用語を英語でマスターするには相当な苦労が生ずる。医学用語にしても科学用語にしても英語で概念を掴まなければならない。しかし日本人なら翻訳された漢字で意味が分かる。

最近では英語読みのままカタカナにした用語が使われていますが、カタカナ英語では元の英語がわからなければ意味が伝わらない。特にIT用語などはカタカナだらけだから意味が理解しにくい。AIにしても何の略か分からなければ日本人には理解できない。 Artificial Intelligenceとは何の意味だろうか?

日本語では「人工知能」と訳されていますが、カタカナだと「アーティフィシャル インテリジェンス」て何?てな事になる。昔はコンピューターのことを「電子計算機」と言っていましたが、高度化して「電子頭脳」と言うようになった。それがさらに進歩して「人工知能」と言うようになって、将棋のプロ棋士を負かすようになった。

言葉が単なる意思伝達の手段ではなく、意味まで分かるようになるには母語で理解しないとわからない。英語は米英人以外には単なる意思伝達手段であり、単語にどのような意味があるのか分からない。だから新しい言葉を作ることもできずに、作ったとしても間違った言葉になる。ノートパソコンも和製英語であり正しい英語は”Laptop”(ラップトップ)だ。要するに和製英語は日本語であり紛らわしい。

要するにカタカナで英語を理解するから和製英語が大量に作られてしまう。漢字で翻訳すればいいものをカタカナのままだからそれが一人歩きをしてしまう。政治家たちが英語もわからず和製英語を連発して誤解されたら大変だ。結局は翻訳するにしても日本語力がなければ翻訳できずにカタカナ英語が乱発される。表意文字である漢字を使えば混乱は防げる。
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