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株式日記と経済展望 中国の北極シルクロード構想には「北海道を中国の32番目の省にする」ことも含まれている、というのは冗談ではない [政治]

株式日記と経済展望 中国の北極シルクロード構想には「北海道を中国の32番目の省にする」ことも含まれている、というのは冗談ではない
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/01734a4099032a5aeecd6e47da76bc91 より

中国の北極シルクロード構想には「北海道を中国の32番目の省にする」ことも 含まれている、というのは冗談でもなんでもなくて、中国の本音かもしれないのである。

中国「北極シルクロード」の野望を読み解く 「極地国家」が資源と海路の先に見据えるのは北海道? 1月31日 福島香織
 北極海の軍事的重要性は、今更説明の必要はないだろう。かつて米ソ冷戦時代、ここは東西の戦略ミサイルが密集、対峙する地域であった。なぜなら、北極海を越えれば米ソが最短距離でお互いに核をぶち込めるのだから。

 米国を中心とするNATOはアラスカとグリーンランドに軍事基地を置き、カナダとともに北米防空司令部を組織していた。一方、旧ソ連はムルマンスクに世界最大規模の空海軍基地を建設していた。今、ロシアは米国にとって、かつての旧ソ連ほどの脅威ではないかもしれないが、中国は、確実に近い将来、米国との対立を先鋭化させる。米中新冷戦時代に突入する。とすれば、中国がロシアと組み、北極海を挟んで再び東西の戦略ミサイルが対峙する状況が起きないとも限らない。

「第二の中東」に

 記者会見では外交部副部長の孔鉉祐がロシアとの協力関係をことさら強調していたが、そのことが、米国の警戒感をさらに呼んでいる。米国外交関係協会(CFR)が以前「北極を軽視するなかれ:米国の第四海岸戦略を強化せよ」というリポートを発表していたのだが、その中でも「北極海航路の開通が米国の国家安全において突出した重要性を持つ、すなわち、北極において中ロが共闘して米国の国家安全利益に挑戦する可能性である」と強く警告されている。

 ちなみに北極海の資源も中国にとっての大きな狙いだろう。石油埋蔵量は900億ガロン、液体天然ガス埋蔵量は440億ガロン、世界の4分の1の石炭埋蔵量がある。ヤマル半島における中ロの液体天然ガス共同開発プロジェクトは中国に毎年400万トンの液体天然ガスを供給する予定だ。地球温暖化は、氷壁に阻まれていた資源を採掘・輸送可能にしたが、そのことは、北極を第二の中東にする可能性ももたらした。

 中国のもう一つの狙いは、北極海路の利用だ。中国政府は中国企業に北極海航路のインフラ施設建設および商業テスト航海への参入を奨励している。中国遠洋海運集団(COSCO)の貨物船は2017年秋、ノルウェーから北極海航路を通り北海道苫小牧港に初寄港した。

まずは「科学調査」で

 北極海は2005年以降、気候変動による氷の減少により、北極海沿岸を通過する新たな航路「北東航路」通称「北極海航路」が開通した。それまでロシア(旧ソ連)が原子力砕氷船で軍事上の目的のために切り開いてきたこの航路は、にわかにアジアとヨーロッパを結ぶ商業航路としての期待を集めるようになった。日本の三井商船も2018年から世界で初めての定期航路運行を開始するという。

 北極海航路の魅力は、まずマラッカ海峡を通りスエズ運河を通る南回り航路と比べると、航行距離にして7割前後短縮され、燃料費が大幅に削減される点。砕氷船のエスコートが必要なため、速度はかなり落ちるが輸送日数も、例えば北海道発・オランダ行きの輸送船ならば南回り航路より約10日の短縮となる。さらに、海賊がうようよいるソマリア沖やマラッカ海峡、テロの危険があり中東情勢いかんによっては封鎖されかねないホルムズ海峡を通らなくて済むという意味で政治リスクも低い。

 北極海は公海なので、公海自由の原則が適用されるが、氷に覆われた地域は沿岸国が特定のルールを設定してもよいことになっている。このための、北極海航路の運航ルールは今のところ、最大の沿岸国であるロシアが主導しており、事前の届け出と原子力砕氷船のエスコートを義務づけている。

 中国は民国時代の1925年、スヴァールバル条約(ノルウェーのスヴァールバル諸島の地位に関する条約、加盟国は等しく経済活動を行う権利を有する)に加盟したが、本格的に北極に関与しはじめたのは1990年代。ウクライナから購入した砕氷船を改造した中国初の砕氷船「雪龍」によって1999年に初の北極海調査航海を行った。

 2004年、スヴァールバル諸島に「中国北極黄河ステーション」を建設、ここを拠点に科学調査を行うようになる。2012年には中国船として初めて北東航路(北極海航路)の通過に成功。さらに2019年には、初の中国産原子力砕氷船「雪龍2号」が完成する予定で、当面は、雪龍、雪龍2号で「科学調査」を中心に、北極海に乗り出していこうとしている。

 白書では「一帯一路の枠組みのもと、北極地区の相互の協力連携を促進し、経済社会の持続可能な発展をもたらす協力機会にしたい」という。ロシア北極海沿岸の投資だけでなく、グリーンランド、スウェーデン、アイスランドへの投資攻勢も目覚ましい。2012年から2017年7月までの間に中国の北極海沿海国への投資は892億ドルを超える。この地域全体の経済規模が4500億ドル程度だから、これは相当の影響力だ。主な投資先は交通、エネルギーのインフラ建設プロジェクトだ。またアイスランドとは自由貿易交渉も進められている。

「北海道を32番目の省に」

 こうした中国の北極海への野望は、実のところ、日本の安全保障にとっても他人ごとではない。

 たとえば、北極海航路のハブの一つになると目されている北海道の土地が、近年中国人に集中的に買い占められているという問題もある。産経新聞などが集中的に報道していたが、それは単に、中国人金持ちが自己資産の海外移転のために購入しているだけでなく、中国政府・共産党としての戦略的目的もあると見られている。

 特に北極海航路の拠点港として釧路に注目しており、影響力を強めるために中国当局、地方政府関係者らが積極的に調査、視察、交流に訪れている。中国の北極シルクロード構想には「北海道を中国の32番目の省にする」ことも含まれている、というのは冗談でもなんでもなくて、中国の本音かもしれないのである。

確かに日欧間の距離は半減するが、コスト的に難しい。
https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/43/b4386cd2a03d7bf59e319edc858c9f52.jpg

(私のコメント)
最近は記事の質が低下したというご指摘がありましたが、久しぶりに国家戦略のことを書きます。女性関連の記事が低劣であり、国家戦略の記事が高級とは私は思いませんが、女性を攻略するのも敵国を攻略するのもかなり難しいことだ。多くの人は両方とも出来ませんが、私の場合は守備範囲の広いのが特徴だ。

米ソ冷戦時代は、北極海が冷戦の舞台でしたが、ソ連崩壊とともに北極海は通商航路としての重要性が増してきた。北極海航路の開通は地球温暖化に伴って北極海が航行可能になるようになって注目度が増してきた。もちろん北極海がアメリカとロシア・中国がミサイルで対峙する舞台であることには変わりがない。

中国がアメリカにミサイルを打ち込むためには、ロシアの上空を飛ばねばならず、北朝鮮とダブりますが、北海道上空を通過して大圏コースでアメリカの西海岸に打ち込むコースがある。それならロシア上空を通過しないでアメリカを攻撃できる。だからアメリカはアラスカにミサイル迎撃基地を持っている。

このような戦略がわかっていれば、アメリカが日本から撤退しない理由もわかります。中国も日本の北海道を重要視しているのは、ミサイルコースであると同時に、北極海航路の出発点でもあるからだ。だから中国は日本を虎視眈々と狙っている。そのように判断すれば朝鮮半島は戦略上どうでもいい地点になりつつある。

韓国にアメリカのミサイル迎撃基地が置ければいいいが、ムンジェイン政権は否定的だ。韓国は、すでに中国に取り込まれてしまっている。記事によれば、「北極海航路の魅力は、まずマラッカ海峡を通りスエズ運河を通る南回り航路と比べると、航行距離にして7割前後短縮され、燃料費が大幅に削減される点。砕氷船のエスコートが必要なため、速度はかなり落ちるが輸送日数も、例えば北海道発・オランダ行きの輸送船ならば南回り航路より約10日の短縮となる。」ということです。

日本や中国とヨーロッパを結ぶには、北極海航路が最短であることは地球儀を見れば明らかだ。しかし、氷山がうようよ浮かんでいる海を航行するには、北極海用の砕氷船並みの頑丈な船がいる。果たして大型のコンテナ船で砕氷船が作れるのだろうか。作って採算に合うのだろうか。南回りなら超大型船が使用できる。

さらに北極海航路で一番注目しているのは日本よりも中国であり、中国と欧州の貿易量は拡大の一方だ。中国では一帯一路構想があるが、北極海航路もそれに含まれるのだろう。中国と欧州とでは鉄道で既に結ばれていますが、大型重量荷物は船でないと運べない。しかし採算コストで北極海航路は有望なのだろうか。

気候的な問題もあり、北極海航路が使えるのは夏場だけであり冬場は氷に閉ざされてしまう。だから専用船を作っても使えるのは半年だけであり、あとの半年は使えないから採算に合いにくい。砕氷船では他の航路に使ってもコストがかかるから使えない。当面は実験段階であり試験航行だけだろう。
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