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株式日記と経済展望 韓国が中国に表明した「3NO」とは、 ①米国とMDは構築しない ②THAAD追加配備は容認しない ③日米韓3国同盟は結成しない [政治]

株式日記と経済展望 韓国が中国に表明した「3NO」とは、 ①米国とMDは構築しない ②THAAD追加配備は容認しない ③日米韓3国同盟は結成しない
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/f772a06a5e0d700230af275d6cce4231 より

韓国が中国に表明した「3NO」とは、 ①米国とMDは構築しない  ②THAAD追加配備は容認しない ③日米韓3国同盟は結成しない
2017年11月8日 水曜日
中国に「降伏文書」を差し出した韓国 THAAD追加配備も拒否する「3NO」 11月7日 鈴置高史

「我が国は中国の属国に戻った」と韓国の保守はうなだれる。

白旗を掲げた韓国

韓国が中国と関係改善で合意しました。

鈴置:10月31日に中韓両国が双方の外交部のサイトに「合意文」を掲載し、そう唱えました。「関係改善」と言いますが要は、韓国が中国に「言う通りにします」と白旗を掲げたのです。

 中国は在韓米軍へのTHAAD(地上配備型ミサイル迎撃システム)配備にインネンを付けて様々の嫌がらせをした結果、ついに韓国を従わせました。「合意文」は降伏文書です。

 韓国外交部のサイト「韓中関係改善に関連した両国の協議の結果」(韓国語版)の要点を訳した「中韓合意のポイント」をご覧下さい。中国外交部のサイト(中国語版)の「合意文」はこちらです。

●中韓合意(2017年10月31日)のポイント
•韓国側は、中国側のTHAAD問題に関連する立場と懸念を認識し、韓国に配置されたTHAADは、その本来の配置の目的からして第3国を狙うものではなく、中国の戦略的安全保障の利益を損なわないことを明らかにした。
•同時に中国側は韓国側が表明した立場に留意し、韓国側が関連した問題を適切に処理することを希望した。双方は両国軍事当局の間のチャネルを通して、中国側が憂慮するTHAAD関連問題に対し、話し合いを進めることで合意した。
•中国側はMD(ミサイル防衛)構築、THAAD追加配備、韓米日軍事協力などと関連し、中国政府の立場と憂慮を明らかにした。韓国側はすでに韓国政府が公開的に明らかにした関連する立場を改めて説明した。
•双方は韓中間の交流・協力の強化が双方の共同利益に符合することに共感し、全ての分野での交流・協力を正常的な発展軌道に速やかに回復することに合意した。

※注:韓国外交部のサイト「韓中関係改善に関連した両国の協議の結果」から作成

 まず、韓国は「THAADは中国を狙ったものではなく、中国の安全保障上の利益を損なわない」と約束させられました。

 これにより、北朝鮮の核問題が何らかの形で解決したと中国が判断すれば、中国は韓国に「THAADはもう不要だろう。米軍に撤去させよ」と命じることができるようになりました。

 仮に北朝鮮の核ミサイルの脅威がなくなったとしても、中国の核の脅威は残ります。米国がTHAADという防御兵器なしに、在韓米軍を置き続けるかは疑問です。

 中韓合意は米軍の撤収、さらには米韓同盟の破棄を呼ぶものなのです(「米国はいつ『韓国放棄カード』を切るのか」参照)。

中国の代わりに質問した与党議員

中国は先を見て布石を打ったのですね。

鈴置:それだけではありません。今すぐにも米韓同盟の亀裂を深める文言も入れさせました。

 韓国は米国とのMD(ミサイル防衛)構築、THAADの追加配備の容認、日米韓3国軍事同盟など中国包囲網への参加――の3点には応じないと約束させられました。いずれも中国が前々から飲むよう、韓国に迫っていた案件です。

 合意文の「中国側はMD構築、THAAD追加配備、韓米日軍事協力などと関連し、中国政府の立場と憂慮を明らかにした。韓国側はすでに韓国政府が公開的に明らかにした関連する立場を改めて説明した」という部分がポイント中のポイントです。

 この2つの文章がどうつながるのか、合意文を読んだだけでは分かりません。が、発表前日の10月30日の動きを合わせて見ると意味が分かります。韓国政府は中国の「立場と憂慮」つまり3点の要求について、韓国も「同じ立場」であると表明していたのです。

 10月30日、韓国国会で与党議員が康京和(カン・ギョンファ)外交部長官に「中国との関係改善の障害となっている3点をどうするのか」と質問しました。康京和長官は以下のように答えました。
•MDに参加しないとの従来の立場に変化はない。THAADの追加配備は検討していない。韓米日の軍事協力が3国間の軍事同盟に発展することはないとはっきりと申し上げる。

 これが「3NO」と呼ばれることになる答弁です。康京和長官は「韓国の立場は中国の要求を満たしている」と指摘し事実上、要求の受け入れを約束したのです。

●韓国が中国に表明した「3NO」
•米国とMDは構築しない
•THAAD追加配備は容認しない
•日米韓3国同盟は結成しない

 与党議員の質問はもちろんヤラセです。朝鮮日報も「中国が聴きたい言葉を与党議員が聞き、康長官が答弁した」(10月31日、韓国語版)でそう書いています。

中韓の掛け合い漫才

 早速と言うべきか同日午後、中国外交部の会見で、康京和長官の「3NO」――中国政府は「3不」と表現していますが――に関し質問が出ました。

 人民網・日本語版「外交部、THAAD問題で韓国側に約束実行を望む」(10月31日)によると、華春瑩報道官はこう答えました。
•中国側はこの3点の発言を重視している。中国側は米国によるTHAADの韓国配備に一貫して反対している。韓国側が上述の約束を具体的に実行し、問題を適切に処理して、中韓関係が平穏で健全な発展の道に早期に戻る後押しをすることを望む。

 中国は時を置かず「約束は守れよ」と念を押したのです。なお韓国紙によると、中国の会見でこの質問をしたのは中国メディアの記者でした。中国政府の意向に沿ったものでしょう。

 中韓は、それぞれの外交部を舞台にしたヤラセ問答により「3NO」合意を確認しました。そしてこの「掛け合い漫才」を担保に翌日、両国は合意文を発表したのです。

なぜ、合意文に「3NO」を書き込まず、そんな回りくどい芝居を打ったのですか。

鈴置:「3NO」は米国との前々からの合意を踏みにじるものだからです。中国は米韓同盟を揺さぶるため「3NO」を合意文に入れさせようとした。しかし韓国が抵抗したので「答弁方式」を採ったのでしょう。(後略)

(私のコメント)
朝鮮半島をめぐってアメリカと中国とが鍔迫り合いをしていますが、問題の焦点は北朝鮮よりも韓国にあります。アメリカは韓国の生みの親であり、経済援助や軍事援助をし続けてきました。朝鮮戦争では4万人のアメリカ人将兵の命が失われています。中国の義勇兵は11万人が亡くなっている。

朝鮮戦争はそれほど昔の戦争ではないにもかかわらず、どれほどの死者が出たのかもはっきりしない戦争であり、説によれば500万人が死んだと言われています。多くが民間人であり、敵国の兵士を殺すよりも同じ国内の民間人を殺害する凄惨な戦争であり、最終的にはアメリカ軍と中国軍との戦争になってしまった。

金日成にしても李承晩にしても、同じ朝鮮人としての自覚がなく、アメリカとソ連との代理人として戦争を始めてしまった。金日成としては電撃戦で簡単に韓国を併合できると見ていたようですが、アメリカ軍の反撃によって逆に中国国境まで追い詰められてしまった。今度は中国軍の反撃で押し返されて、中国とアメリカとの戦争になってしまった。

この事からも、朝鮮半島は国ではなく地域に過ぎないのであり、歴史的に見れば千数百年に及ぶ中国王朝の一部だった。朝鮮半島は中国王朝の首都の至近距離にもかかわらず領土に組み入れられなかったのは、日本との緩衝地帯として属国として置かれてきたようだ。古代も日本と中国とのせめぎあいの場であったし、秀吉の時代でも明との戦争があった。

近代から現代でも、朝鮮半島は日本やアメリカと中国との勢力争いの場であり、国家として独立した外交は取れなかった。朝鮮は一度として中国との戦争に勝ったことはなく、朝鮮学校では高句麗が勝ったとか新羅が唐を破ったとか教えているようですが、高句麗は南満州族の国であり、新羅が唐を破ったといっても百済にあった唐の城を落としただけであり、唐に攻め込んで勝利したわけではない。

中国が、朝鮮半島を直接支配しなかったのは地政学的なものであり、朝鮮半島を支配しても北部を遮断されてしまうと中国は補給ができず孤立してしまう。だから現代の北朝鮮は地政学的に重要だ。朝鮮戦争でも仁川逆上陸で北朝鮮軍は孤立してしまった。だから属国として朝鮮半島は間接支配下に置いた。

中国から見れば、日本という国がなければ朝鮮半島支配は楽だったのでしょうが、中国王朝も昔から武勇に優れた満州族や蒙古族の南下に苦しみ続けて来た。だから朝鮮半島を支配しても満州族が南下して北朝鮮あたりを支配されると半島南部は孤立してしまう。

韓国が存在し続けるためには、アメリカや日本の支援が必要不可欠であり、それがなければ韓国は再び中国の支配下に置かれるようになるだろう。韓国は自らを小中華と言っているように、中華民族の一族と捉えており、日本人はそれを理解していない。だから日本を見下した態度をとるのはそのためだ。

アメリカにとっては朝鮮半島は特に重要とは言えないのですが、アチソンラインの外側として重要視しなかった。そのために朝鮮戦争が起きましたが、冷戦時代の象徴のような戦争となり、韓国は西側のショーウインドウとして高度経済成長した。そのためにアメリカは韓国に対して多くの援助を行い日本に対しても韓国に援助しろと強制してきた。

しかし小中華の韓国がアメリカに感謝するという意識はなく、むしろ反米感情を高めている。日本に対しても同じ感情を抱いている。千数百年に及ぶ中国王朝の半島支配の歴史は朝鮮人のDNAに深く刻まれてしまっており、独立国家の自覚を持つには数百年の時間がかかるだろう。

テレビでも韓国の「三つのNO」は簡単に触れられていましたが、アメリカの意向を完全に無視したものだ。それに対するトランプ大統領の反応が良く見えない。あるいは見ないふりをしているのだろうか。韓国は米中との股裂き状態となり、双方の言うがままの態度をとっている。これでは双方の不信を買うだけで韓国の悲劇が続くことになる。日本は見ているしかない。
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