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大和心への回帰 194.「策士・安倍」は健在なり。 [政治]

大和心への回帰 194.「策士・安倍」は健在なり。
http://www.yamatonococoro.com/article/452442353.html より

安倍総理は人事の天才である。

謝罪から始まった総理の内閣改造会見というのは前代未聞である。
だが、これを見て「策士・安倍晋三」の健在を確信した…これが私の偽らざる心境である。

しかし、様々な反応を見聞すると、どうやらこの私見は超少数派であるようだった。

メディアを含む反安倍・倒閣勢力の関心事は、「せっかく下落した内閣支持率が、内閣改造によって著しく回復しないこと」であり、組閣前からそれを希望的観測記事にしたり、テレビでは反日コメンテ-タ-の口を通じていかにももっともらしく盛んに喧伝していた。

彼らにしてみれば、手段を選ばずメディア業界あげて印象操作を行い、漸く安倍一強体制にヒビを入れ、安倍倒閣のチャンスに漕ぎ着けたことで意気が上がっている。
このチャンスに小泉進次郎や橋下徹らの入閣によってサプライズ人事が行われることを危惧していたはずである。

ところが今回の組閣にあたっては、党内の政策通や実績ある閣僚経験者の起用を柱とする(総理自ら命名した)「仕事人内閣」であった。
実務型で堅実な布陣は一見守りの人事に映り、派手さはない。

その上、党内野党と揶揄される反安倍の旗手的存在である野田聖子と河野太郎の重要閣僚への抜擢である。
メディアは喜びを隠さず、何と早くも野田を次期総裁選の対抗馬として持ち上げはしゃいでいる。
逸(はや)る気持ちはわからないでもないがが少々浮かれ過ぎではないか。

小泉純一郎や小池百合子が得意とする「劇場型ポピュリズム」との対照が、却って安倍総理を眩しくさせる。

Ⅴ字とまではいかなくとも、支持率の回復を危惧する反日メディアの心理を恰も読み尽くしているかのような組閣に、メディアは内心胸を撫で下ろしてホッとしているのではないだろうか。

これを見ているだけで、「策士・安倍晋三」の健在を確信した次第である。
メディアは既に安倍マジックに嵌まっている?!

だが組閣から一夜明けたら、メディアの歓喜もたった一日で砕けていくことになった。

内閣支持率44%に上昇
8ポイント増、不支持と拮抗

画像
改造内閣が発足、初閣議後の記念撮影に臨む安倍首相(中央)と閣僚たち=3日夜、首相官邸

共同通信社が3、4両日に実施した全国電話世論調査によると、安倍内閣の支持率は44.4%だった。前回7月の調査より8.6ポイント上昇した。不支持は9.9ポイント減の43.2%で、ほぼ拮抗した。今回の内閣改造、自民党役員人事を「評価する」との回答は45.5%で、「評価しない」は39.6%だった。

 総務相に起用された野田聖子自民党元総務会長に「期待する」は61.6%で、「期待しない」は31.4%。外相に起用した河野太郎元行政改革担当相に「期待する」は55.6%、「期待しない」は34.8%だった。

https://this.kiji.is/266119158398566403?c=39546741839462401

野田聖子と河野太郎の起用は、多くの保守支持層(安倍支持層)にとっては不満であろう。
だが、早とちりしてはならない。その瞬間またしても安倍総理の術中に嵌まることになるであろうから、あまり落胆しないことだ。

改めて、安倍総理は人事の天才であることを確信したのだが、前回稲田氏などの身内を取り込んだことによって足元を掬(すく)われたことは、人事の失敗ではないのか、と思っているのがむしろ大半の国民の感想であるに違いない。

しかし私見であるが、これは一概に人事の失敗と決めつけられないと思っている。
元々安倍倒閣運動は、共謀罪や憲法改正を阻止しなければ死活問題となりかねない勢力が、形(なり)振り構わず安倍政権を退陣に追い込むしか残された道がなくなってしまうことへの焦りと足掻きである。

モリカケ騒動などは、叩いても埃が出ない安倍総理に対して、親族・身内・親派のプライバシ-に踏み込んで情報弱者が飛びつきそうなワイドショ-を利用して、スキャンダル風に罠を仕掛けたということである。

日頃は政治に無頓着で、特に政治音痴のワイドショ-視聴者を、情報操作と印象操作でアンチ安倍騒動に関心を注ぎ、倒閣運動に巻き込んだ…というのが実態であろう。
そこに聖域とされていた官僚利権に踏み込んだ安倍総理に対する反安倍の官界勢力が加担したという構図であると思っている。

安倍総理はもとより、ある種の゛集団リンチ゛まがいの攻撃を受けた安倍周辺の関係者は、法的に全く抵触する事実はない。
従って、関係閣僚が失脚しなければならない根拠はないということになる。
つまり、今回の件は組閣ミスというよりも、反日、反安倍勢力がメディアと共謀した倒閣運動の罠に嵌められてしまった…というのが実態だったと思っている。

ところで本論である「策士・安倍」についてである。

第二次政権復活以降の安倍内閣の組閣で、もっとも失敗を許されなかったのは(発足以来最低の支持率となった)今回ではなく、今でも発足時の組閣であったと思っている。
当時は、第一次政権の失敗から復活すること自体が奇跡であったし、その印象から最初の頃ほどの期待感はなく、むしろその手腕には懐疑的だった国民が少なくなかった。

二度目と謂えどもまだ宰相としては50代の中盤である。ここで失敗した暁には今度こそ政治家・安倍晋三の政治生命は終わってしまうという危機である。
ましてや、売と国政党・民主党によって国家崩壊の危機を迎えていた時である。
結果を出すことが最優先であるが、しかもスピ-ド感を伴うことが必須の状況であった。

結果は電光石火のごとく鮮やかに立て直し、今日まで続く安倍一強時代が形成されていったのは周知のとおり。

この内閣は歴史に残る秀逸さが際立っていた。
一人の更迭、一人の失言もなく全員無傷で日本の危機を救った戦後最高の布陣だったといっていいだろう。
人事の天才・安倍晋三は失敗を絶対に許されない発足時の組閣の成功が原点である。

安倍総理が人事の天才たる根拠は、最初の改造人事のときに発揮された。
この改造人事は最初の'鉄壁の布陣'とは打って変って、発足当初から次々と不祥事、スキャンダルが発覚し、その数閣僚の約半数近いのべ8名に及び、政界ドミノと揶揄された。

通常なら内閣総辞職してもおかしくない崩壊である。
ところが安倍総理はこの時の組閣で、天才たる才能を発揮しているのであるが、一般にはあまり知られていない。柱は二つである。

・総裁選で熾烈な接戦の末辛勝し、幹事長に据えていた政敵・石破茂の入閣を画策し提案したが石破は幹事長職に執着しこれを固辞。ラジオで安倍批判を展開したことがブ-メランとなって党内の認知を失った。

結局組織を持たない「地方創生相」で起用したが、これは一年後の総裁選をにらんで放った戦略である。幹事長職から新設の軽量級大臣で入閣したことにより、石破はこの人事で力を失った。
当時、総裁選の候補として有力視されていたのは石破と谷垣(当時法相)であったが、一方の谷垣を幹事長に取り込み、事実上の立候補阻止となった。

・発足直後に安倍政権を襲った政界ドミノは、直後に行われる秋の臨時国会。その冒頭から重要閣僚・経産大臣に抜擢した'初の女性宰相候補'として嘱望された小渕優子に資金問題が発覚した。小渕は反主流の額賀派であり、源流が田中派であることから親中派として、中国政府から'期待の星'として歓迎されていた。
安倍総理は中国包囲網の形成を外交の最重要課題として取り組んでいたが、小渕はこの失脚によって女性初の宰相候補はおろか、檜舞台から姿を消す破目になったのである。

うちわ問題など次々とスキャンダルが発覚したが、後に振り返ると多くは反主流派であったことから、安倍総理はこのころから閣僚ポストによって親派と反主流派を色分けしていたように見受けられる。

この国会では、テロ3法という重要法案の成立を目指していたが、会期の半分をスキャンダルで追い込まれ危ぶまれていたが、質問に立った民主党・枝野に革マル派との癒着を国会中継で指摘し、一挙に風向きが転換。終わってみれば何事もなかったかのようにテロ3法は成立したのである。

この時の組閣は、2015年の安保法案で与野党の攻防が激化し、審議の最大の山場を迎えていたが、成立を前に総裁選が迫っていた。
党の流れは、ここで対立候補を立てれば安保法案がややもすれば流れかねない危機にさらされることから、大勢は「安倍無投票再選」に傾き、結局はその通りとなった。
野党の猛反対を制して、安保法案が成立したのも、用意周到に一年前から総裁選をにらんで無投票当選の布石を打っておいた人事が功を奏していたのだ。

しかしこの時、党の流れを無視して無投票当選を不届きにも阻止しようと立候補を画策したものがいた。
それが今回総務大臣に起用された野田聖子である。
結局は推薦人が集まらず無投票再選となったものの、告示の朝まで混とんとしていた。
仮に、野田が立候補していたならば、党員への選挙運動に時間を忙殺されることになり、審議に大きな悪影響が及ぶことになる。
安保法制の成立はかなり難航していたか、最悪の場合は廃案になっていたかも知れないのだ。

野田は元々安倍降ろしの先鋒として引退後も隠然たる力を発揮していた老害・古賀誠に「次期宏池会領袖」などとの甘言に踊らされ、党内からも顰蹙を駆っていた。

その野田を安倍政権発足後最低支持率のピンチに起用するのだから、保守支持層には解せない人も多いであろう。

だが今回の組閣には安倍総理独特の戦略的毒薬が仕掛けられていると思われて仕方がない。

それはズバリ総裁選3選、2021年まで内閣総理大臣を継続する意思の表れとみる。
その狙いは、自らの手で悲願の憲法改正を実現するためである。

先日も「改憲には時期ありきではない」と一歩後退したように受け止められかねない発言をしているが、これを鵜呑みするのは愚かである。

石破は「後ろから撃つ男」として既に脱落している。
安倍総理はいち早く麻生、菅を留任させ。党人事でも二階の留任と岸田を政調会長に任命。
しかも、最有力候補として浮上している岸田派には最大の4人を登用し厚遇した。
既に来年の総裁選に於いては、有力派閥の大半を掌握しているのである。

野田聖子は、早くも閣内にいながら総裁選立候補宣言をしているが、どうやら安倍戦略に嵌まっている様である。

野田が偏向マスコミ界にメスを入れ、河野が日韓合意を確固たるものにするとすれば、これほどのドラマはないだろう。
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